迷子の王様

朝からの雪。

でもというか、だからというか寒くありません。
ノラ・ジョーンズでゆったりと。

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垣根涼介の「ワイルド・ソウル」最高に面白かったですね。
それから、彼の作品を追っかけました。

文字通りワイルドな作風だったのですが、
なぜかサラリーマンのリストラものを描いて
人気になり、「君たちに明日はない」シリーズ化です。

その完結編。

恋人との関係はそのままでしたが、このシリーズで一番好きだった
「借金取りの王子」の主人公が再び出てきました。

ガサツに要約すると慶応出のハンサムな優男が
上司でもある消費者金融の女性店長との恋愛話です。

これは泣きました、本作を読んだ後、もう一度
この王子のお話を読み直しましたが、また泣けました。

その王子は、借金取りを辞めて、豆腐屋の主人になっていました。
この奥さんが最高にかっこ良かったのです。
なんとしても、どなたかに映像化をお願いしたいくらいです。

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私は今まで、多くの人々をリストラしてきました。

甘ったれな人、本当にダメな人、仕事は出来ないけどいい人、
ただ運が悪い人、社長に睨まれた人。

しかし、どんなに理由をつけても、
面と向かって宣告することは本当にうんざりでした。

この小説は薄っぺらなお話もありましたが
私は、この小説に随分と救われたのかもしれません。

最後はこの主人公もまたリストラされるというお話になりました。
迷える王さまは裸なのか?何かを纏ったのか?

2014年12月29日 | Posted in books | | No Comments » 

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