離陸

「神は苦しんでいる人とともにある。」
「しかし誰も助けない、誰も救わない。」

絲山秋子さんの小説「忘れられたワルツ」の中のセンテンス。
これ以上の文章はもう不要と思えるほどに強烈なセンテンス。

そんな彼女が次に発表した作品「離陸」。

400ページを超える長編ですが、ページをめくる手を
止めることができず、1日で読んでしまいました。

私自身がそうなんですが、建設コンサルタント(河川系)や
九州に縁のある人はより一層楽しめると思います。

また本作は女性誌のfrau文芸大賞を今月受賞しましたが
主人公は国交省土木系男性キャリアですし、
女性向きということではありません。

「自分が何をしたかは思い出せても、
その時、何を考えていたかは思い出せないもの」

今回はこのセンテンスをメモしました。

私もいつか「離陸」するその日まで
身近に水を感じれる場所で暮らしていきたいと思います。

2015年07月25日 | Posted in books | | No Comments » 

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