マチネの終わりに

twitterでフォローしている平野啓一郎さんの作品。

40代の男性ギタリストと彼より三つ年上の女性ジャーナリストのお話。
恋愛小説はあまり読まないのですが、この作品は素晴らしい。
今年読んだ小説の中では一番だと思います。(今のところ…)

サブプライムローン問題(格差問題)、イラク問題、
3.11など外的要素は豊富なれども、
すれ違いや横恋慕など、恋愛ものの王道をいきます。

文字がスムーズに映像に変換していく作品です。

そして印象的なセンテンスに溢れてもいますが、
「30年戦争の後にバッハの音楽が生まれた」と。

これには震えました。
(30年戦争はドイツ人の人口が半分になったと言われた戦い)

そして、素晴らしいラストシーンです。

「過去は変えられる。今を変えなくても」

このテーマ、なんとなく分かるような気がします。

映像化するのではなかろうか。

そして、失望しちゃうんだろうな。

2017年08月24日 | Posted in books | | No Comments » 

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